過去の自分と未来の自分を切り離そう
いつだかの記事で、アフリカのある国は、失敗を忘れる文化であると読んだことがある。
「失敗したことは忘れよう。引きずっても良いことはない」
この時私は、「失敗から学ぶどころか忘れるなんて、なんてバカな思想だろう」と思った。
でも、そんな当時の私もまた浅い理解だった。
人間には理性と感情の2つを持つ。いわゆるロゴスとパトスだ。
失敗から学ぶ。これは理性の話だ。
失敗した原因を分析し、次に生かす。それを繰り返してより良い未来を作る。
PDCAの考えにも通じ、人間の知的活動の一つだ。
しかし、失敗を忘れる。これは感情の話で重要だ。
失敗経験からくる、ネガティブな感情。自身の喪失。自己肯定感の低下。
こんなマインドで人生を送ろうものなら、より良い未来など作り出せるわけがない。
だから失敗を忘れるのだ。
最近思うのは、どんなに明晰な頭脳の持ち主だろうと、どんなに金持ちや地位が高かろうと、
人がより良い人生、そして未来を生きるためには、何よりまずマインドがしっかりしてなければならない、と常々思っている。
世の中の成功者、いわゆる社長、起業家も、紐解くと実は日々、株主や顧客に散々に怒られているのだ。(日本のトップ、総理大臣ですら国会で野党から散々に言われてるじゃないか。)
それでも彼らが成功者としてカリスマ、威光を持ち続けれるのは、きっと「必ず成功する」という強いマインド、ポジティブな感情、自己肯定感、強い自信からくるはずだ。
翻って自分のことを振り返ると、自分も学生時代から今に至るまで、怒られ、バカにされ、無視され、蔑ろにされてきた。
それでも、今の自分が当時の自分からは、想像もできない自分になっていることを考えると、未来はもっと素晴らしく、もっと理想に近づいた自分がいるに違いない。
過去にどんな失敗をしようと、どんな嫌な目に遭おうと、その時の自分の今の自分が同じである証拠はない。
時の経過とともに経験は増え、学びも増えた自分はもはや過去とは別の人間だ。
そして未来を創り出すのは紛れもなく今この瞬間の自分なのだ。