単価に縛られず、収益モデルを柔軟に考える。
最近、下記の記事を読み、アメリカでFAST(Free Ad-supported Streaming Television)というサービスが流行っていることを知った。
これはサブスクリプションでなく、広告埋め込みにより無料でテレビ番組を提供する動画配信アプローチである。
NetflixからFASTへ? テレビ受像機=ネットデバイスの時代:日経ビジネス電子版
この記事にあるように、広告主や第三者から収益を得ることで、利用者からの直接的な支払いを削減、または無償化するというアイデアは、新しい発想でもなく、むしろ既存のテレビCMと同じ発想である。
にも関わらず、同様のアプローチが日本にないのは、既存の仕組みの囚われて柔軟な発想に至らない点もあるのではないだろうか?
そう考えると、自身の職業であるコンサルタントは、単価という考えに囚われ過ぎているように思えてきた。
そう考え、本アプローチをITコンサルタントのビジネス拡大に類推したら何が考えうるか検討した。
- ベンダー製品紹介料モデル
ITコンサルタントはベンダーの製品を顧客に紹介し、その代わりにベンダーから紹介料を受け取る。
これにより、ベンダーから収益を得るだけでなく、クライアントのDX変革を(コンサル的な絵に描いた餅でなく)実現まで導くことができる。 - 他コンサル会社提携料モデル
プロジェクトの範囲をマーケティング、経理財務、商品開発などに拡大し、各分野の専門コンサルタントを派遣する代わりに、専門コンサルティング企業から提携料を得る。これにより、幅広い分野へのコンサルサービスを顧客に提供しつつ、収益を多角化できる。 - 既存顧客からの新規顧客紹介モデル
古典的な手段だが、既存の顧客から新たな顧客を紹介してもらうことで、コンサル料金を割引く。これにより新規開拓コストを抑えつつ、新たな顧客を獲得することができる。
これらのアイデアは、業界単価に縛られずに、既存顧客の金銭負担をさげ、自社の収益を拡大する手段となりうると考えられる。
いずれのアプローチにしろ、最も重要なのは、顧客に提供する価値を維持しながら、関係各社がWin-Winとなる収益モデルを、柔軟に考え続けることである。
日進月歩、皆がより良い未来を築けることが、最も大切である。